サウナブームが落ち着き、いまは「泊まってじっくりととのう」時間が人気を集めています。日帰り施設で人を気にしながら過ごすのではなく、宿にサウナが付いていれば、チェックインからチェックアウトまで自分たちのペースで、何度でもサウナと水風呂、外気浴を往復できます。朝いちばんの静かなサ室や、夜空の下での外気浴は、宿泊ならではの贅沢です。
ひとくちに「サウナ付きの宿」といっても、部屋にサウナが付いた客室、宿の中の専用サ室を時間で貸し切れるタイプ、そしてサウナ棟まで含めて一棟を丸ごと借りられる貸別荘まで、形はさまざまです。水風呂や外気浴があるか、温泉が併設されているか、熱源が薪か電気かでも、体験の質は大きく変わります。
この記事では、全国のサウナ付きの宿・一棟貸しを、目的別に選ぶための視点を整理し、北海道から九州まで実在する宿を例に紹介します。記事の後半では「もう一つの選択肢」として、拠点を持つように使えるシェア別荘サービスのサウナ事情にも触れます。料金や設備は変わりやすいので、気になる宿は予約前に必ず公式サイトで最新情報を確認してください。
サウナ付きの宿には、3つのタイプがある
まずは全体像から。サウナ付きの宿は、大きく「客室サウナ」「貸切サウナ」「一棟貸しに完備」の3タイプに分けて考えると、自分たちの旅に合うものを選びやすくなります。誰と、何人で、どう過ごしたいかを思い浮かべながら読み進めてみてください。

客室サウナ|部屋を出ずに、手軽にととのう
客室に個室サウナが付いているタイプです。部屋から一歩も出ずにサウナへ入れる手軽さが魅力で、人目を気にせず、湯上がりのままベッドでくつろげます。カップルや記念日の旅、少人数の滞在に向いています。ただし水風呂まで備える部屋は多くないため、浴槽の水やシャワーで体を冷ます「温冷浴」で楽しむ想定の宿もあります。ととのいをどこまで求めるかで、事前の確認が必要です。
貸切サウナ|専用サ室を、時間で貸し切る
宿の中にある専用のサウナを、時間単位で貸し切って使うタイプです。他の宿泊客と一緒にならないため落ち着いて過ごせ、水風呂や外気浴スペースまで整った本格的な宿も増えています。宿泊とセットで予約するかたちが多く、滞在中に1〜2枠を確保しておくと安心です。静かに集中してととのいたい人に向いています。
一棟貸しに完備|グループで独占して過ごす
サウナ棟や専用サウナまで含めて、建物を丸ごと借りるタイプです。仲間や家族だけの完全プライベートな空間で、薪サウナや広い外気浴デッキなど本格的な設備を独占できます。大人数に対応する宿も多い一方、棟数が限られていて予約が取りにくい傾向があるため、日程が決まったら早めに動くのがおすすめです。
全国のサウナ付き宿・一棟貸し 早見表
ここからは、地域ごとに特徴の異なる実在の宿を紹介します。まずは一覧で全体像をつかんでください。水風呂・外気浴の有無や、温泉が併設されているかは、満足度を左右する大切なポイントです。なお定員やサウナの仕様は変更されることがあるため、下表は目安として捉え、詳細は各宿の公式サイトでご確認ください。
| 宿・エリア | サウナの形態 | 水風呂・外気浴 | 温泉 | 定員の目安 |
|---|---|---|---|---|
| SAUNA&Villa 焚火(北海道・真狩村) | 薪サウナ/一棟貸し | あり(羊蹄山を望む外気浴) | なし | 6名前後 |
| たびの邸宅(宮城ほか) | バレル/室内ドライ/一棟貸し | 棟により異なる | 温泉付きの棟もあり | 4〜9名(棟による) |
| 別邸四季(栃木・那須高原) | 客室専用サウナ/一棟貸し | あり(プールを水風呂に) | あり(露天風呂) | 要確認 |
| The No.10 山中湖(山梨・山中湖) | フィンランド式/一棟貸し | あり | なし | 最大14名前後 |
| 無雙庵 枇杷(静岡・西伊豆/土肥) | 客室ミストサウナ/離れ | 要確認(客室露天あり) | あり(源泉掛け流し) | 棟により異なる |
| COCO VILLA 湯布院(大分・由布院) | 薪サウナ/一棟貸し | あり(水風呂・外気浴) | なし | 最大10名前後 |
表のとおり、温泉が併設された宿もあれば、サウナと水風呂に特化した宿もあります。「サウナのあとに温泉にも浸かりたい」のか、「本格的な薪サウナと外気浴を突き詰めたい」のかで、選ぶ宿は変わってきます。
失敗しない、サウナ付き宿の選び方
予約してから「思っていたのと違った」とならないために、確認しておきたいポイントを5つにまとめました。とくに水風呂と外気浴の有無は、ととのいの満足度を大きく左右します。屋外の水風呂や外気浴は天候や季節に影響されることもあるため、その点も頭に入れておくと安心です。

- ととのい導線:水風呂の有無と質、外気浴スペース。ミスト主体かドライか
- 温泉の併設:サウナ後に浸かれる天然温泉があるか、泉質はどうか
- 熱源・種類:薪・電気・ミストの違い、ロウリュ(加水)ができるか
- 人数・貸切:一棟貸しの貸切か、定員はグループ人数に合うか
- 予約・季節:棟数限定は早めの予約を。屋外設備は天候に左右される
これらは宿ごとに条件が異なり、変更されることもあります。気になる項目は、申し込み前に公式ページで最新情報を確認しておくと失敗が減ります。
【北海道・東北】雄大な自然の中でととのう
SAUNA&Villa 焚火(北海道・真狩村)
羊蹄山のふもと、真狩村にある薪サウナ付きの一棟貸しです。薪をくべて火を育てるところから楽しむ薪サウナと、水風呂、そして羊蹄山を望むデッキでの外気浴がそろい、自然の中で静かにととのう時間を過ごせます。温泉はありませんが、サウナと水風呂・外気浴の体験に集中したい人に向いています。定員は6名前後が目安で、薪サウナならではの営業条件は季節によって変わることもあります。
たびの邸宅(宮城ほか)
宮城の蔵王・松島などを中心に、サウナ付きの一棟貸しを複数展開しているブランドです。庭に置かれたバレルサウナや室内のドライサウナなど、棟によってサウナのタイプが異なるのが特徴で、なかには温泉や露天風呂が付いた棟もあります。人数や過ごし方に合わせて棟を選べるのが魅力です。棟ごとにサウナの形態・温泉の有無・定員が変わるため、予約時にどの棟かをよく確認しましょう。

【関東近郊】週末に行きやすい、那須・伊豆・富士エリア
別邸四季(栃木・那須高原)
那須高原にある、全4棟限定のラグジュアリーヴィラです。各棟に専用サウナと天然温泉の露天風呂を備え、プライベートプールを水風呂として使える造りで、周囲を気にせずととのいを楽しめます。ロウリュに対応した棟もあり、アロマの香りとともに過ごせるのも魅力です。1日4組限定のため予約は取りにくい傾向があります。各棟の定員や泉質、プールの利用条件(季節・水温)は公式サイトで確認しておくと安心です。
The No.10 山中湖(山梨・山中湖)
富士山のふもと、山中湖畔の一棟貸し別荘です。フィンランド式サウナでロウリュを楽しめ、水風呂と外気浴もそろう構成で、大人数のグループにも対応します。犬と泊まれる点も、仲間や家族での利用にうれしいポイントです。サウナやペット同伴が別料金のオプションとなる場合があり、屋外の水風呂は季節や天候の影響を受けることもあります。定員や利用条件は変わることがあるため、予約時に確認しておくと安心です。
無雙庵 枇杷(静岡・西伊豆/土肥)
駿河湾を見下ろす高台に立つ、全8棟の離れ宿です。各棟に客室ミストサウナと源泉掛け流しの露天風呂を備える贅沢な造りで、湯の心地よさとサウナの両方を客室で楽しめます。泉質は塩化物泉とされ、サウナのあとにゆっくり湯に浸かる過ごし方に向いています。ミストサウナが中心のため、ドライサウナや水風呂を重視する場合は、設備の内容を事前に確認するとよいでしょう。
【九州】温泉地・湯布院で薪サウナを独占する
COCO VILLA 湯布院(大分・由布院)
湯布院の金鱗湖にほど近い、薪サウナ付きの一棟貸しヴィラです。薪サウナと水風呂、外気浴のととのいスペースを一棟丸ごと独占でき、由布岳を望むロケーションでプライベートに過ごせます。薪割りから楽しめる演出もあり、サウナ好きのグループにぴったりです。温泉地にありますが、このヴィラ自体は温泉ではなく水風呂と浴室のみのため、湯めぐりは周辺で楽しむ想定です。定員は最大10名前後が目安とされますが、詳しい設備は予約時にチェックしておきましょう。

もう一つの選択肢|「拠点を持つように使う」シェア別荘
「サウナのある宿に、これから何度も通いたい」——そう感じる人が増えるほど、毎回の予約や宿探しは少し手間に感じるかもしれません。そんなときの選択肢が、会員制やサブスク型で拠点を共同利用するシェア別荘です。1軒を購入・所有するより気軽に、別荘のように繰り返し使えるのが特徴で、サウナを備えた拠点を持つサービスもあるとされています。
サウナという観点で各サービスを見ると、拠点や客室によって設備が異なるため、あくまで一般的な傾向として整理します。実際にサウナのある拠点や仕様は、各社の公式情報で確認してください。
- SANU:自然の中の拠点をサブスク型で使えるサービス。拠点によってはサウナ付きのキャビンがあるとされ、棟ごとに設備が異なります。
- FEEEP RESORT:毎年もらえるチケットを使って泊まる会員制のシェア別荘。サウナを備えた施設もあるとされ、拠点や設備は公式で確認するのが確実です。
- UMITO:海のそばで過ごすことをコンセプトにした拠点型のサービス。サウナの有無は拠点によって異なるため、個別の確認が必要です。
- NOT A HOTEL:所有と宿泊の両方の使い方ができるサービス。拠点によってはサウナや水風呂を備えるところもあり、設備は物件ごとに異なります。
各サービスのサウナの有無・仕様や、料金・利用条件は変更されることがあります。ここでの記載は一般的な傾向をまとめたもので、実際に利用できるサウナのある拠点や条件は、必ず各社の公式情報でご確認ください。サービスごとの仕組みの違いは、シェア別荘の比較記事もあわせて参考にしてください。
よくある質問(サウナ付きの宿)
サウナ付きの宿でも、必ず水風呂や外気浴はありますか?
宿によって異なります。本格的な水風呂と外気浴デッキを備える宿もあれば、客室サウナで浴槽やシャワーを使って体を冷ます「温冷浴」を想定した宿もあります。ととのいを重視するなら、水風呂と外気浴スペースの有無を予約前に公式サイトで確認しておくのがおすすめです。
薪サウナと電気サウナ、ミストサウナはどう違いますか?
薪サウナは火を育てる体験や薪の香りが魅力で、温まり方に独特の柔らかさがあります。電気サウナは温度が安定して扱いやすく、ミストサウナは湿度が高く低刺激で、肌あたりがやさしいのが特徴です。どれが良いかは好み次第なので、体験したい雰囲気に合わせて選ぶとよいでしょう。
一棟貸しのサウナ付き宿は、何人くらいから使えますか?
2名から使える宿もあれば、10名を超える大人数向けの宿もあり、定員の幅は広めです。グループの人数に合わせて選べますが、定員は目安であり変わることもあるため、正確な人数は公式サイトで確認してください。
予約は早めにした方がよいですか?
棟数が限られる一棟貸しや、1日数組限定の宿は競争率が高く、人気の週末や連休はとくに埋まりやすい傾向があります。日程が決まったら早めに空きを確認しておくと安心です。
屋外の水風呂や外気浴は、冬でも使えますか?
使える宿が多い一方、真冬や悪天候の際には利用が制限される場合もあります。雪見をしながらの外気浴が楽しめる宿もあるので、季節ごとの楽しみ方や利用条件を、事前に宿へ確認しておくとよいでしょう。
サウナのあとに温泉にも入りたいのですが?
温泉が併設された宿を選ぶのがおすすめです。今回紹介した中では、源泉掛け流しの客室露天を備える宿や、天然温泉の露天風呂を持つ宿があります。一方で、サウナと水風呂に特化して温泉のない宿もあるため、温泉の有無は事前にチェックしておきましょう。
まとめ|過ごし方に合わせて、ととのう宿を選ぶ
サウナ付きの宿は、「客室サウナ」「貸切サウナ」「一棟貸しに完備」の3タイプと、水風呂・外気浴・温泉の有無で、体験が大きく変わります。誰と、どんな時間を過ごしたいかを起点に選ぶと、自分たちにぴったりの宿が見つかりやすくなります。今回紹介した宿はいずれも、料金・定員・サウナ設備が変わることがあるため、予約前に公式サイトで最新情報を確認してください。
「これから繰り返し通いたい」と感じたら、拠点を持つように使えるシェア別荘という選び方もあります。仕組みの違いはシェア別荘の比較記事で、目的別の宿選びはペットと泊まれる温泉宿・リゾートのガイドもあわせてご覧ください。


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